人間がいくら悪いとしても、神様の恵みと憐れみは変わりがない。映画「アメイジング・グレース(Amazing Grace)」は、人類の歴史の中に現われた神様の恩寵を歌う作品だ。
先月18日、韓国CBS公開ホールで、今月 1日から開かれる第5回ャEル・キリスト教映画祭の開幕作として選定された映画「アメイジング・グレース」の試写会が開かれた。この映画は「ネル」や「007 オンリミティド」で知られるマイケル・アブテッド監督の作品だ。18世紀のイギリスで奴隷制度廃止運動の音頭を取った政治家ウィリアム・ウィルバーフォースの生涯を描いた伝記映画で、韓国では初の映画公開となった。
21歳に下院議員に当選したウィリアム・ウィルバーフォース(ヨアン・グリフィズ)は回心して以後、一生涯疎外された人々のために政治的に闘争し続け、世を去る数日前、ついに初めて奴隷制度廃止法を通過させる成果を成し遂げた。映画は、彼が紆余曲折を経て奴隷制度廃止法を通過させる過程をドラマティックに描いている。
18世紀後半、イギリスは奴隷の労動力でプランテーション農業をしながら経済成長を遂げていったため、奴隷制度の非人間性と不合理性を叫ぶ人々は少数に過ぎなかった。ウィルバーフォースは、長年持病の苦痛の中にありながらも奴隷たちの人権と尊厳性を取り戻すために絶えず努力した。.
映画は当時の奴隷貿易の惨めさを鮮明に描いている。イギリス人たちは奴隷たちの尻と肩を脱骨させたまま、狭い空間の中に閉じこめておき、旅行をする途中 船の重みを減らすために病人だけを選んで海に投げ捨てるなど、奴隷たちに対する残忍で悪辣さが到底言えない位だった.
映画の中で、ウィルバーフォースは奴隷貿易で利益をあげた貴族たちに「死の臭い」が漂う奴隷貿易船を見せる。船上パーティーをしていた彼らはその臭気を嗅がないように手ぬぐいで鼻を覆い、ウィルバーフォースはそんな彼らに、「手ぬぐいを片付けてこの「死の臭い」を嗅いで見なさい。そしてこの臭いを絶対忘れなるな。」と叫ぶ。
ウィルバーフォースは奴隷たちの苦痛を自分の苦痛として抱き、彼らのために奴隷制度廃止運動を積極的に広げていく。彼は、「神は私に二つの使命をくださった。一つは奴隷制度廃止、もう一つは社会改革だ」と告白する.彼は奴隷制度廃止が神様が下さった使命だと信じ、全力を尽くして奴隷制度廃止のために熱情と忍耐を燃やす。奴隷制度廃止に反対する既得権を握った者たちによる妨げもあったが、最後まで諦めずにその意思を貫き、遂には奴隷制度廃止を成功させる。
信仰の力で奴隷制度廃止に成功したウィルバーフォースの意志もさることながら、これは人類の自由と平等を望む神様が公議を通して治められたから可狽ニなったのであろう。たとえ人類の咎でよって奴隷制度のような悲惨な法律が作られたとしても、ウィルバーフォースのような一人の人間を通してすべてのものを取り戻す神様の恵み。人類の歴史に偉大な線引きをした奴隷制度廃止は神様の驚くべきな恩寵(Amazing Grace)としか言いようがない。
映画の題名でもあった賛美歌「おどろくばかりの (原題:Amazing Grace)」は、ウィリアム・ウィルバーフォースの信仰な師であったジョージ・ニュートン牧師が作詞した賛美歌であり、映画のエンディングに深い感動の余韻を残した。